お漏らしはもうしない
俺は大人になってからう○ちを何回も漏らしたことがある。それはほぼ海外でだ。初めては大学の友人とバンコクへ旅行に行ったときだ。幼稚な俺らはおならでけっこう笑えた。
そして事件は前触れもなく起きた。泊まったゲストハウスのベッドで大きいおならをしたらおもしろいなと考えた俺はできる限りの力で屁をこいた。
しかし明らかに屁とは違う音だった。。。
そこから俺は漏らしぐせがつき、海外でおなかがゆるくなってトイレまで間に合わないとき、ついやってしまう。
インドの時は特にひどかった。
そんなこんなでヨーロッパは清潔な方だから大丈夫だろうと踏んでいたのだが、やつは襲いかかる。
ドイツはなぜだかよく分からんが、公共のトイレはほとんど有料だ。ホテルやカフェなんかのトイレはさすがに無料だが、マックとかでは普通に取られる。
値段は50セントが平均的だが、駅のトイレは1ユーロ取られる。
我々日本人からするとトイレに金を払うのはバカバカしいと思うのではないだろうか。
一度マックで無料のトイレを見つけて何も買わないで黙って使わせてもらったことがある。ちょっとずるいが、それを求めてさまよっていた。
だが、刻々とやつは迫ってくる。。。
近くに使えそうな店もなく、意地になるのはやめよう、、、ここのしきたりを守ろう。と決意したが、辺りに有料のトイレすらない。
やばい、もう限界だ。どこかの施設に借りれないか言ってみよう。
目の前にあったどこかの会社のビルに突撃。
入るとそこには受付が。
だが受付のおっちゃんは電話に夢中でこっちに気づかない。
やば、もれ、、、
その時救世主が舞い降りた。
そこの会社の職員だろうか。髭を生やしたお兄さんが、
"何だ君は、入場の許可証があるのか?"的なことドイツ語で言っているのだろう。
考えている時間がない俺は、
"MAX!!!!MAX!!!!!!"
とおしりを指差した。
するとお兄さんは察してくれて、
"オ、オーケー😅""
とトイレに入れてくれた。
ケチりすぎるのもよくないと学んだ。
真っ白のパンツに焦げ茶色がついていたのはヒミツ。。。
本場のソーセージ
今日は何しよーか。朝起きてそう思った。何て贅沢な時間なんだろう。まわりの友人は汗水垂らして働いているのにもかかわらず俺は。。。
という気持ちもすぐ消え、買ってきたパンにチョコレートを塗り、スマホをいじる。
適当に散策してみるか。
宿を出てまわりを歩いて探索する。
やっぱり町並みはいままでにはない感じで新鮮だ。
特に宛もなく歩いていると気づけばランチタイムだ。
どこかないかな、ソーセージでも食うか。
たまたま目の前に肉屋さんなのかソーセージ屋さんなのかわからん店があった。
店員のおばちゃんの元気が良い。ここにしよう。
展示しているソーセージを見ているとすぐにおばちゃんが反応してくれた。
ドイツ語で全く分からなかったが何にする?的なことを聞いているのだろう。
感覚で旨そうなソーセージを指差し、あとはおばちゃんがおすすめをだしてくる。豆の煮たやつとじゃがいものボールみたいなやつ。もう勝手にのせられてる。
うわぁー高けぇだろーなぁ、まぁいいせっかくだし食べてみよう。
これぞドイツと言わんばかりのこの感じ!!
これを食ったからにはもう満足といっていいほどだ。
このソーセージ、ほんとに旨かった。少し塩辛すぎるがそれがまたビールによく合う。
ちゃっかり酔っ払った勢いでおばちゃんに覚えたてのダンケ(ドイツ語でありがとう)を言ったらとても喜んでくれた。
店を出てふらふらふらふら。
雨も降ってきて、あきらめて宿に戻る。
よし、夕食まで待とう。。。
そして夕食の時間。
昨日のようにロビーに出て受け取りの所で意気揚々と待っていたところ、なんと目の前には予約の表が。。。
知らんぞこんなん。急いで書いたのも束の間、スタッフのおっちゃんが口を開いた。
"おい、今から書いてもダメだぞ!もう人数分のを作ってしまった。"
は!?そんなん聞いてねぇし。
怒りを堪えながら持ち前の愛想笑いでその場を去る。
結局その宿最終日夕食を食べれなかった。3日泊まって一回。アホすぎる。
ドイツ人は日本人と似て仕事をきっちりとこなすイメージがあったが、チェックインの時に俺に何も教えてくれなかった。そのイメージはぶっ壊れた。
ドイツ人、油断できない強敵だ。。。
もう帰りたい
朝シャワーを浴びているとき、夕食の事を思い出しひどく落ち込んだ後、宿周辺を探索することにした。
うーん。旅慣れた東南アジアとは勝手が違う。屋台もないし、レストランはバリバリ高そう。というかまだユーロに全く慣れてなくて高いかどうかも分からない。
宿の目の前には中央駅があり、飲食店もめっちゃある。マックやらスタバやら慣れ親しんだものからドイツ料理屋的なものもある。
昨日夕食も食べてないし、朝ごはんも食べてない。腹が減りすぎて頭が全然回らない。
もう妥協してマックでいっか。。。
そう思い、マックに向かおうとしたその時目の前にはフードコート的なものが!
入って見回すとシーフード屋さん、イタリアン、タイ料理屋などさまざま。
そのなかでソーセージのお店があった。
マジでうまそう。。。
値段はいまいちピンとこなかったが、一瞬でそこに決めた。
ドイツと言えばソーセージとビール。
最初はこれに限る。
どれが一番美味しいかなんて分からん。
とりあえず見た目が一番良さそうなのを選んだ。
そしたらおっちゃんがパン挟むか?って聞いてきたので反射的にうんっ!と子供のように頷いた。
何ユーロだったかなー。そこまで高くなかったとは思う。
お金を支払い、ソーセージパンとビールを受け取り、席に座る。
こんな感じ。
一口かじると、外はカリッ中はジューシーとクソベタな感じだが最高だ。
それにこのフランクフルトの地ビール?がまた最高にうまい。
あっという間に無くなった。
さぁこれからどうしよう。。。
まだ腹も減っとるし、行くとこもない。
駅ではたしか時間制だったがwifiが使えるので "フランクフルト 観光 おすすめ"
ってな感じで調べてみる。が、近くにおもしろそうな所は無さそうだ。
なんか疲れた。宿に戻ろう。
今日こそは夕食をいただくぞ!と意気込んで、宿で待機。
19時ぐらいだっかな、ロビーがざわついている。いまだぁぁぁあ!!
列に並び無事夕食のパスタをゲットだぜ。
写真を撮るのを忘れていたが、普通に旨かった。クチコミではまずかった、気持ち悪くなったなどとひどいものが多かったが、タダにしては旨い。味覚バカなのか。
あー美味しかったぁ!
あれ?今日って何したの??
せっかくドイツ来てソーセージとパスタ食っただけじゃね??という気持ちが込み上げてきてなんだか虚しくなった。
まぁ今日はYouTube見て寝るか。
ちょっと帰りたいかも。つまんねぇ。というのが正直な気持ちだったとさ。
もう泊まらない
はてさてフランクフルト空港に着いて眠たい目をこすりながら駅に移動し、目指すはフランクフルト中央駅。
右も左も分かんない駅構内をうろうろしながらインフォメーションのおっちゃんに聞いてやっとこさチケットを購入。
空港の駅から中央駅まで5ユーロ!?その当時はそれが高いのか安いのか分からなかった。もしかすると一日券買わされたのかも。。。
しかもそのおっちゃんの英語がまっっったく聞き取れなくて、野生の勘で乗った電車は幸運にも合ってた。
そんなこんなで到着した。
鋼の錬金術師にでてきそうな風景。。。
ドイツに来た人はあるあるなのかわからないが、あるはずのものがない。
改札がない。そう言えば電車に乗るときも無かったような。。。
出口に出たとき警察が捕まえにくるんじゃないかと内心ビクビクしながら近くにいた十代ぐらいの女の子に聞いてみた。
俺「すんません!改札はどこですか??」
女の子「改札??そんなものないよ。チケットは電車のなかでたまに駅員が見に来るの。」
え?たまに???ひょっとしたら乗り放題????
交通費削減???
うひょうひょで駅のwifiを使い調べてみる。するとこのように書いてあった。
"もし駅員が見に来てチケットが無ければ、罰金として50ユーロ程請求される。"
あぶない。もうちょっとで無賃乗車を繰り返すところだった。
現に何人かの人がそれでペナルティを負ったり、逮捕されたりしているらしい。
調子にのって逮捕されたりなんかしたら旅どうこうではなくなる。絶対に止めておこうと誓った。
時間は経ち宿のチェックインの時を迎えた。さぁフランクフルトで一番安いであろうこのホステルはどんな感じだろう。
宿に入る。受付のお兄ちゃんはまぁ普通の感じ。
説明を聞き終わって部屋に入る。シャワーを浴びた後、移動の疲れか倒れこむように寝てしまった。
起きたのは夕方の17時頃。腹が減り、近くのスーパーでパンとビールを買った。
そして、宿のラウンジでビールをプシュッとしようとしたら
お兄ちゃん「あ、うち買ってきたビールダメだから。飲むならうちのバーで頼んで。」
ここはもう泊まるのを止めよう。俺の旅の楽しみはこの宿のラウンジでのビールなのだから。
でも適当に選んでしまったから3日分予約してある。キャンセルは金とられるし。。。バーのビール高けぇし。
完全に安さだけで選んだのが間違いだ。Booking.comのクチコミをよく見ておくべきだった。
そんな些細なことだけでその宿の細かい部分が気になってくる。俺はなんて小さい人間なんだ。
でも部屋でwifiが使えないのと充電ができないことが分かり致命的だな。。。
この宿のクチコミをじっくり見てみようとスマホをいじっていたところ、あるお得情報を見つけた。
どうやらこの宿は無料の夕食が出るらしい。質素なパスタだが俺のような貧乏旅行者には非常にありがたい。
しかし、そんな大事な情報チェックインの時に教えてくれよ!💢
いくら俺が英語できないからってそんなこと言ってなかったのは明白だ。
まあ運が良かったと部屋に戻りまた就寝。
気づけば朝を迎えていたのであった。。。
ついに初ヨーロッパ!フランクフルト!
上海に着いて空港で次のフライトまでだいぶ時間があった。
上海ではwifiも使えず、飲食店では英語が全く通じず、もちろんシャワーも浴びれない。クリップボックスに動画をたくさんダウンロードしておいてほんとによかった。がすぐ飽きる。立ち上がり、買ったコーヒーを飲みながら深夜の空港を見て回る。
この空港はこれで3回目だ。空港内の地図はなんとなく頭にはいっていたのでこれまたすぐ飽きる。
もうここに来るのは御免だ。こういう時に一人旅のデメリットが生まれる。
あー、誰かと来れば良かったぜ。
そうこうしている間に時間は過ぎ、ついにフランクフルトへ。
機内は特におもしろいことがなかったので、割愛。
かなり長い間飛び続けようやく朝の6時ぐらいに到着した。
初めての白人さんのイミグレ。機嫌が悪いのかみんな眉間にシワが寄っている。
ごめんなさい。って言いたくなるほど殺気だった雰囲気。やばい、もうすぐ俺の番だ。うわー。あの女の人怖そうー。
その人の前に案内される。
イミグレ官「ネクストッッッ!!!😠」
やべぇ、何いってるか分からずに聞き返したら殺されそう。
イミグレ官「パスポートッッッ!!!😠」
「ハウロングステイ???😠」
俺「テ、10デイズ!(適当に言っとこ)」
バンバンッッッバンッッッッッ!!!😠っとスタンプで打ちのめされたパスポートを受け取り終了。
こんなんでやっていけるのでしょうか。
そんなこんなでやっと到着したフランクフルト空港。
やっとwifiも繋がって溜まったラインを返信しつつ、Booking.comの時間。
お、近くに1500円ぐらいであるがや。
すぐさま予約して、あとは宿のチェックイン時間まで待つのみ。
実質3日ほどシャワーを浴びれてないので、体からは異様な臭いが解き放たれていた。
つづく
殺伐とした機内
いよいよ搭乗し、まずは上海へ。
自分以外に日本人は見当たらなかった。
飛行中は特にハプニングもなく平和に過ごしていた。
そして着陸の時。揺れがおさまって、さぁ降りようかとみんな立ち上がったその時。CAのお姉さんが何か叫んでいる。
大学で第2言語を中国語にしていた俺は座ってくださいと言っているのがなんとなく分かった。
なぜだろう。もう着いたんでしょ?という空気でざわつく機内。
そして次の瞬間奥からダースベーダーのような装備をした男二人が登場する。
さらにざわつく機内。そして俺の斜め右方向に座っていた男性が何か言われている。
第2言語で中国語をとっていたあの俺でも何を言っているかさっぱり分からない。
でも手には検査キッド的なものをもっているのでだいたいの予想はついた。
客の男性は口に棒を入れられ何やら検査されている。そしてその男性は個室へと連れられていくのであった。
しょっぱなからやばいやつ。そしてCAさんたちもおでこを検査されている。
一番無防備だったであろう俺は差し置いてみんなで検査しあっている。
今更ながらマスクを二重にするのであった。
つづく
気づいて良かった。
さぁ夜が明けて今日から出発。歯を磨いてすっきりしたところで念のため自分のフライト情報を見に行く。
あれ…。ない。
自分のフライトがない。何度目を擦ってみても確かにない。
とりあえずインフォメーションで聞いてみよう。
俺「す、すみません!僕のフライトが無いんですけど。。。」
お姉さん「はい、少々お待ちくださいー。んーこれキャンセルされてますねー。」
俺「はい?キャンセル??」
お姉さん「はいー。詳しいことは中国東方航空のほうで聞いてみてください。」
俺は足早に向かう。23歳の男が半泣きになりながら早歩きする姿は見るに耐えない。
受付のお姉さんに聞いてみる。
俺「あのー。このフライトってキャンセルなんですか????」
少し声が震えていたかもしれない。
お姉さん「あ、そーですねー。コロナの影響で…。旅行会社のほうからメール届いてませんでしたか??」
確認したがそんなものは届いていない。
俺「え、あのーこれって行けないパターンのやつですか???」
そう聞いた瞬間奥にいたベテランであろうお姉さまが口を開いた。
ベテラン「パスポートみせていただけますぅ??」
俺「あ、はい!!」
ベテランのお姉さまは慣れた手つきでキーボードをカチカチとならす。
頼む、助けてくれ。。。
ベテラン「んー。どうしても行きたい感じですかぁ??」
俺「もちろんです!」
ベテラン「上海からフランクフルトまでのやつはまだ生きてるんで、今すぐの上海行きのやつに乗ってください!!急いで!」
俺「謝謝!!🙏」
そこから俺の頭の中にドリフ大爆笑のエンディングテーマが流れた。
残り30分程はあったのでどうにか手荷物検査を終えて間に合うことができた。
ふぅーっと息をついて辺りを見回す。
みなさん中国の方。やばい、想像以上だ。
漫画とかにでてくるようなガスマスク的な装備をみんなしてる。
たった一人市販のマスクをしていざ搭乗。